研究開発

チームを巻き込んでより良い商品を開発
知識や経験も増える

技術部技術課
加藤氏

 商品開発をするためには、原料選定から始まって、試作および試作品評価を繰り返して製品仕様に落とし込んでいく。その後、他部署との連携を図りながら、仕様通りの製品ができあがるように指図書に落とし込み、製造部署に移管する。つまりすべての工程に関わって製品化するのが技術部の仕事だ。

―――ひとつの化粧品ってどんなふうに生み出されていくのですか。

 新製品の開発の場合は、まずはお客様から「こういったものが欲しい」という声があって、担当者がそれをヒアリングして取りまとめます。そこから私たちの仕事が始まります。じゃあどんなテクスチャー(使用感)がいいのか、香りをつけるのかつけないのか、他社品でいうとこんな感じとか。

 方向性が決まったら、実際に原料を組み合わせて試作を始めます。現行品の場合は、もうちょっとこうだったらいいのにという声を受けて、リニューアルという形でより良いものにしていきます。

 原料によっては相性が良くないものがあり、例えばクリーム状にしたいのに水っぽくなってしまったり、ちょっとした分量や温度、撹拌の強さなどの違いでうまくいったり行かなかったり、簡単ではありません。

 そうして組み立てた処方で様々な温度下で安定性試験を行って、合格したら最終処方を決定します。

―――自分が担当した商品が世に出るのは格別に嬉しいでしょうね。

 それはもう(笑)。私はまだマナビスに入って1年半ほどですが、今回、初めて新製品を任されました。すでに一部の外部モニターさんに試してもらったのですが、評判が良かったと聞いて「やったー! 苦労した甲斐があった」って喜びを感じています。なるべく良い商品にしたいと、ドラッグストアや化粧品売り場にも通って、同様の商品を買い集めて、ひたすら使ってみて、その成分を調べながらイメージに近いものを組み立てていきました。

―――工場で作るためには処方決定した後、どんな工程があるんですか。

 処方決定後、生産に向けた実機試作を行います。ラボで出来てもスケールアップした時にうまく行かないこともあるので、製造部と連携をとって、実際の生産条件を決めていきます。また、品質保証部と製品の規格なども決定していきます。

 ですから、この仕事はコミュニケーションも大事なんです。研究職はどうしてもひとつのことに没頭して周囲が見えなくなるというか、頑固になりがちです。私も昔はそういうタイプでした。でも当社にはいろんな分野で経験を積んだ人がいて、壁にぶち当たったときや、自分で調べても分からないときなどは、アドバイスをもらえる環境があるんですよね。どんどん人を巻き込んだ方がうまくいくことが多いです。技術部は部長はじめ、みんなフランクで話しやすいので、いつも周囲に助けられています。

―――いい上司や同僚に恵まれているんですね。どんな人が技術部に向いていると思いますか。

 他部署とのコミュニケーションを取るのが得意な人や、主体性のある人にはとてもいい職場だと思います。自分から処方の提案もできる環境なので、自分の経験もどんどん増えますしね。

―――なんだか楽しそうです。マナビスに入社して良かったことは何ですか。

 マナビスに入る前は研究職と企画の両方を経験しましたが、忙しい時は毎日、残業続きでした。でも今は残業はほとんどありませんし、ライフワークバランスがうまく取れてるなと思います。家で好きな料理も作るようになりましたし、会社帰りに趣味のカフェ巡りもできて、プライベートも充実しています。

 研究職と聞くと、ひとりで黙々と作業するのかとばかり思っていたが、マナビスの技術部ではどんどん人を巻き込んで、チームで仕事を動かしていくことで好循環が生まれているようだ。経験が浅い人も温かく受け入れてもらえるだろう。